●防災まめ知識
@台風に伴う風と雨の特徴
なぜ右側は注意なのか?
台風は、進行方向に向かって右側が特に危険と言われています。
そのため、自分が住んでいる地域が台風の右側にあるのか、左側にあるのかで、被害の大きさも異なってきます。
ではなぜ、台風の右側は危険なのでしょう。
風→「風向きの相乗効果で勢力が増」

進行方向に向かって右側は風が強くなると言われています。
その理由は上の図の通り。
右側は、台風を動かす風の向きと中心に向かって吹き込む風の向きが一緒になり、風の勢力が増してしまいます。
一方、左側は台風を動かす風の向きと、中心に向かって吹き込む風の向きが異なるため、互いに打ち消し合い、勢力は右側ほど強くはありません。
雨→「積乱雲を生む南の風向き」

台風は、風だけでなく強い雨ももたらしますが、雨も右側で強くなる傾向にあると言われています。
先程も少し説明しましたが、台風は中心に向かって反時計回りに風が吹き込んでいます。
つまり、中心に向かって海からの暖かく湿った空気を取り込んでいることになります。すると積乱雲が次々に発生・発達し、激しい雨を降らせるのです。
台風が多く発生する時期は、進路とともに自分が住んでいる地域は台風の右側・左側どちらに位置するのか、という部分にも注目し、早めに対策を行うことも必要です。
●防災まめ知識
A線状降水帯
記録的な大雨をもたらす「線状降水帯」とは?

大雨や集中豪雨により大規模な水害が発生した際、その要因として「線状降水帯」という言葉が用いられることがあります。
具体的にはどのようなものなのでしょうか? その発生メカニズムを解説します。
同じ場所で数時間にわたり激しい雨が降り続く

過去に線状降水帯となった際の雨雲レーダー(熊本県付近で赤いエコーが停滞)
線状に見える雨雲には、動きの速いものと停滞するものがあります。そのうち、同じ場所に停滞するものは大きな災害に結びつく集中豪雨を発生させ、線状降水帯と呼ばれることがあります。
線状降水帯は、激しい雨を降らせる積乱雲が連続して発生し線状に並び、その規模は幅20〜50km、長さ50〜200kmに及びます。
線状降水帯は、ときには同じ場所で激しい雨を3時間以上も降らせ続けることがあり、まさにその場所に居る人にとっては経験したことのない大雨となります。
線状降水帯のメカニズム
線状降水帯と呼ばれる雨雲にはいくつかのタイプがありますが、日本で災害をもたらすような線状降水帯は次のようなメカニズムで形成されるケースが多くあります。
1. 最初に風の収束や地形効果などによって積乱雲が発生。激しい雨を降らせながら上空の風に流されてゆっくりと移動する。
2.同じ場所で再び新たに積乱雲が発生し、またゆっくりと風下へ移動する。
3. 同様のサイクルを数時間にわたり繰り返すことで、発生地点から風下の狭いエリア内で激しい雨が降り続く
このようにして、組織化された線状降水帯が作り出されます。
線状降水帯による激しい雨は、積乱雲を発達させる水蒸気の供給や上昇気流を引き起こす要因が解消するか、または積乱雲を移動させる上空の風の流れが変化するか、どちらかがない限り続いてしまうことになります。
大雨災害への備えを
天気予報で「線状降水帯」を耳にした時は、“大きな災害を引き起こすおそれがあるもの”として、備えをするようにしてください。